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鍋割坂(なべわりざか)

 所在地: 千代田区隼町1番と4番の間  → 地図 

@ 内堀通りから鍋割坂を望む。2002年撮影。

A 内堀通り沿いの東側の坂下から。

B 同じく内堀通り沿いの坂下から。左に見える低層の建物は国立劇場。

C Bから少し上った所(坂上)から坂下(内堀通り沿い)見下ろす。

 
 D Cと同じ所から反対方向を見る。ここからしばらく道は平坦となる。


  E Dから更に進んだ所から内堀通り方向を見る。

 
F Eと同じ所から反対方向を見る。この辺りから坂は緩やかに下り始める。

   G Fから少し進んだ所から内堀通り方向を見る。坂はこの辺りでやや南方へ折れる。

 
H Gと同じ所から反対方向(坂下)を見下ろす。

   I 西側の坂下から。


【この坂について】
 千代田区隼町1番と4番の間にある緩やかな坂道です。内堀通りから、国立劇場(隼町4番)とグランドアーク半蔵門(隼町1番)との間を東から西に緩やかに少し上るとすぐに坂上になります。そこからしばらくは平坦であり、しばらくするとやや南方に折れ曲がりますが、そのあたりから緩やかに西方へ下ります。

 標識は設置されていません。千代田区のウェブサイトには次のとおり記載されています。

隼町の国立劇場の北側を「内堀通り」から西に上り、ほぼ半ばからまた西に下る坂です。『御府内沿革図書』の図では、延宝元年の図には明示されていません。天保6年(1835)〜文久元年(1861)の各図には、堀側から平河天満宮のわきに向かって一直線に通じています。その後、町筋の変動によって現在のようになったと考えられます。坂の名の由来は、鍋を伏せたような台地につくられた切り通しなので、この名が起こったといわれています。

「隼町の国立劇場敷地の北側にある」ということですが、標識はなく、またこの道の北側の道(TOKYOFMとグランドアーク半蔵門の間)の道も、南側の道(国立劇場と首都高速道路隼町補修基地等の間)も、同様にひっくり返した鍋を割ったような形(鍋割坂の由来)になっています。しかし、平河天満宮の脇に向かって通じているという江戸の古地図や、横関栄一『江戸の坂 東京の坂』における隼町の鍋割坂の記載(「現在は国立劇場の北わき、半蔵門会館(註:現グランドアーク半蔵門)の南脇を平河天神社に向って行く坂路」など)や写真(坂の先に、平河天満宮と思われる鳥居が見える。中公文庫版101頁)から、この道が鍋割坂であると判断されます。

なお、千代田区内には同名の坂が三番町と富士見町の境界にあります。この坂道も同様に、ひっくり返した鍋を割ったような形になっています。


【写真撮影日】 2002年7月18日(@)、2010年11月13日(左記以外)

【この坂の本サイト掲載日】 2002年8月14日
【このページの作成日】    2010年11月13日