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墨田区の坂 【1坂】

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地蔵坂
(じぞうざか)
【子育地蔵堂の標識(墨田区設置)の説明】
 所在 墨田区東向島三丁目二番一号
 この小堂に祭られている子育地蔵は、文化年間(一八〇四〜一八一七)に隅田川の堤防修築工事の際、土中から発見されたと伝えられています。初は村の子供たちが、神輿がわりにこの地蔵をかついでいたそうです。
 ところが、この地に古くから住む植木屋平作方の雇人夫婦が、ある日、田地で殺害されましたが、この地蔵が村の子どもの口をかりて犯人をお告げになり、たちまち犯人を捕らえることができました。この奇蹟に驚いた平作は、当所に地蔵を安置して供養を怠りませんでした。
 その後、将軍家斉が当地に鷹狩に来て、平作方に小憩の際、地蔵の由来を聞いて感銘し、帰城の時にお参りしました。平作は、これを記念して小堂を建てて地蔵を安置したところ、多くの人々が参詣するようになりました。
 このお堂の前の坂は明治四十四年、堤防修築の時にできたものですが、今も「地蔵坂」の名で知られています。


平地の多い東京東部(隅田川の東側)には珍しい名前の付いた坂道です。地蔵坂は坂上の子育地蔵尊から南東へ下る坂道ですが、この通りは地蔵坂通りと呼ばれています。
写真左は地蔵坂通りの標識です。









写真右は坂上にある子育地蔵尊です。